日本最終更新 2026-09-25

リクルートマフィアとは?メンバー一覧・輩出企業・関連書籍

別表記:リクルート・マフィア/元リク/リクルート出身起業家/Recruit Mafia

リクルートマフィアとは、リクルート(現リクルートホールディングス)の出身者のうち、起業家や経営者として活躍する人々とその人脈を指す通称である。PayPalマフィアになぞらえてメディアで使われ、出身者は「元リク」とも呼ばれる。

リクルートマフィアの主なメンバー一覧

リクルートに1960〜2018年の間に在籍し、その後に起業・投資で実績を残した主な人物です。在籍時の役職と、その後の主な創業・経歴を並べています。

氏名リクルートでの役職・在籍その後の主な創業・経歴
江副浩正Hiromasa Ezoe
創業者・社長・会長1960〜1988年
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鎌田和彦Kazuhiko Kamata
リクルートコスモス社員1988〜1989年
インテリジェンス(共同創業者・代表取締役社長)、オープンハウスグループ(代表取締役副社長)
須藤憲司Kenji Sudo
アドオプティマイゼーション推進室長、リクルートマーケティングパートナーズ執行役員2003〜2013年
Kaizen Platform(共同創業者・代表取締役執行役員CEO)
井上高志Takashi Inoue
社員1991〜1995年
LIFULL(創業者・代表取締役社長、代表取締役会長)
杉本哲哉Tetsuya Sugimoto
社員(営業・財務・新規事業開発)1992〜2000年
マクロミル(創業者・代表取締役社長、会長)
島田亨Toru Shimada
社員1987〜1989年
インテリジェンス(共同創業者・取締役副社長)、楽天グループ(楽天野球団社長、楽天代表取締役副社長)、U-NEXT HOLDINGS(取締役副社長COO)
宇野康秀Yasuhide Uno
リクルートコスモス社員1988〜1989年
インテリジェンス(共同創業者・代表取締役)、U-NEXT HOLDINGS(USEN代表取締役社長→代表取締役社長CEO)
麻生要一Yoichi Aso
ニジボックス創業社長、新規事業開発室長2006〜2018年
アルファドライブ(創業者・代表取締役社長兼CEO)
小笹芳央Yoshihisa Ozasa
人事部門、組織人事コンサルティング室長1986〜2000年
リンクアンドモチベーション(創業者・代表取締役社長、代表取締役会長)
平尾丈Joe Hirao
社員2005〜2010年
じげん(代表取締役社長執行役員CEO)
村井満Mitsuru Murai
執行役員、リクルートエージェント代表取締役社長1983〜2013年
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)(第5代チェアマン)、日本バドミントン協会(会長)

リクルートマフィアが生んだ企業

メンバーがリクルートを離れた後に創業(共同創業を含む)した企業です。

企業設立創業に関わったメンバー
インテリジェンス宇野康秀らが1989年に設立した人材サービス会社。2017年にパーソルキャリア株式会社へ社名を変更し、パーソルグループの中核会社となった。1989年鎌田和彦、島田亨、宇野康秀
LIFULL1997年に井上高志が設立した株式会社ネクストを前身とする企業。不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」を運営し、2017年に現社名へ変更した。1997年井上高志
マクロミル2000年に杉本哲哉が設立したインターネットリサーチ(ネットリサーチ)会社。消費者パネルを用いた市場調査やマーケティング支援を行う。2000年杉本哲哉
リンクアンドモチベーション2000年に小笹芳央が設立した経営コンサルティング会社。社員のモチベーションに着目した組織開発・人材開発のサービスを提供する。2000年小笹芳央
Kaizen Platform須藤憲司らが2013年に米国で創業した、ウェブサイトの改善や顧客体験のDX(デジタル化による変革)を支援する企業。日本法人は2020年に東証マザーズに上場した。2013年須藤憲司
アルファドライブ麻生要一が2018年に設立した、大企業の新規事業開発や組織変革を支援する企業。2019年にユーザベースの子会社となり、2024年に創業者側が株式を取得して独立した。2018年麻生要一

成り立ち

リクルートは1960年、東京大学在学中の江副浩正が大学新聞の広告を扱う「大学新聞広告社」として始めた会社である。1963年に株式会社日本リクルートセンターとなり、1984年にリクルートへ改称した。求人情報誌を皮切りに、住宅・結婚・飲食など、情報を求める個人と情報を届けたい企業を広告モデルで結ぶ事業を次々と展開した。1988年に発覚したリクルート事件で江副は経営から退き、同社はその後の再建を経て、2012年に持株会社リクルートホールディングスへ移行し、2014年に東京証券取引所に上場した。

同社は大企業でありながら定年まで勤める社員が少なく、独立・起業する出身者が多いことで知られる。退職者を「卒業生」と呼ぶ文化もあり、出身者は「元リク」と呼ばれる。PayPalマフィアになぞらえて「リクルートマフィア」と呼ぶ記事もある。本ページでは期間を、創業の1960年から、掲載メンバーのうち最も遅く同社を離れた麻生要一の独立(2018年)までとした。インテリジェンス創業組が在籍した1980年代後半、マクロミルやリンクアンドモチベーションが生まれた2000年前後、Kaizen Platformやアルファドライブが生まれた2010年代という、少なくとも三つの波を含む。

なぜリクルートから起業家が生まれるのか

よく挙げられるのが、江副が1968年に定めた旧社訓「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」である。リクルート事件後の1989年に公式の社訓からは外れたが、個人の挑戦を重んじる考え方として社内外で語り継がれている。

制度面では、1982年に始まった新規事業提案制度「RING」(現Ring)がある。ゼクシィやホットペッパー、スタディサプリなどがこの制度から生まれ、社員が在籍中から事業の立ち上げを経験する土壌になった。麻生要一は社内起業制度「Recruit Ventures」やスタートアップ支援の「TECH LAB PAAK」を立ち上げ、社内外の起業支援を統括した後に独立している。

加えて、営業現場で数値目標と顧客の課題に早くから向き合うこと、若手に事業責任を任せる風土が、出身者の強みとして報じられている。平尾丈は新卒入社の翌年に関連会社(現じげん)へ出向し、2008年に25歳で同社の社長に就いた。

出身者どうしのつながり

代表的なのが1989年のインテリジェンス創業である。1988年に新卒でグループ会社リクルートコスモスに入社した宇野康秀・鎌田和彦と、リクルート本体に入社していた島田亨らが共同で設立した。宇野は約10年で同社の経営を離れてUSENの社長となり、鎌田が1999年から2008年まで社長を務めた。島田は楽天副社長などを経て、2017年から2021年まで宇野が率いるUSEN-NEXT HOLDINGSの副社長COOを務め、創業仲間が再び同じ経営陣に加わった。

インテリジェンスは次の世代の起業家も生んだ。同社に勤務した藤田晋が1998年にサイバーエージェントを創業した際、宇野は約700万円を出資している。リクルートから派生した企業の出身者がさらに起業するという連鎖は、この種のネットワークの特徴をよく示している。

ほかにも、リクルートコスモスとリクルートで営業を経験した井上高志が1997年にネクスト(現LIFULL)を設立し、人事部門で採用・研修を担った小笹芳央が2000年にリンクアンドモチベーションを創業した。マーケティング部門出身の須藤憲司は2013年にKaizen Platformを創業している。スポーツ界では、リクルートエージェント社長などを務めた村井満がJリーグ第5代チェアマンとなり、2023年からは日本バドミントン協会会長を務めている。

リクルートマフィアを知るための本

起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男

大西康之 著/東洋経済新報社(2021年)

ジャーナリストの大西康之が、江副浩正の生涯とリクルートの成長、リクルート事件後の同社の歩みを描いた評伝。

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起業家の思考法 「別解力」で圧倒的成果を生む問題発見・解決・実践の技法

平尾丈 著/ダイヤモンド社(2022年)

じげん代表の平尾丈が、問題の発見から解決・実践までの考え方を「別解力」を軸にまとめたビジネス書。

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モチベーション・マネジメント 最強の組織を創り出す、戦略的「やる気」の高め方

小笹芳央 著/PHP研究所(PHP文庫)(2008年)

リンクアンドモチベーション創業者の小笹芳央が、組織のモチベーションを高める手法を解説した本の文庫版(単行本は2002年刊)。

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リクルートのDNA 起業家精神とは何か

江副浩正 著/角川書店(角川oneテーマ21)(2007年)

リクルート創業者の江副浩正が、同社の成り立ちと起業家精神、出身者が活躍する理由について自ら記した新書。

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よくある質問

リクルートマフィアの主なメンバーは?

創業者の江副浩正のほか、インテリジェンスを共同創業した宇野康秀・鎌田和彦・島田亨、マクロミル創業者の杉本哲哉、LIFULL創業者の井上高志、リンクアンドモチベーション創業者の小笹芳央、じげんの平尾丈、Kaizen Platformの須藤憲司、アルファドライブの麻生要一、Jリーグ第5代チェアマンの村井満などが挙げられる。

なぜリクルートから多くの起業家が出るのか?

江副浩正が1968年に定めた旧社訓「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」に象徴される、個人の挑戦を重んじる文化がよく挙げられる。1982年に始まった新規事業提案制度「RING」(現Ring)のように、在籍中から事業の立ち上げを経験できる仕組みがあることや、若手に事業責任を任せる風土も背景とされる。

リクルート出身者が創業した主な企業は?

インテリジェンス(現パーソルキャリア)、マクロミル、ネクスト(現LIFULL)、リンクアンドモチベーション、じげん、Kaizen Platform、アルファドライブなどがある。インテリジェンスからはさらに、在籍経験のある藤田晋がサイバーエージェントを創業している。

「元リク」とはどういう意味か?

リクルートの元社員を指す通称である。同社は退職者を「卒業生」と呼ぶことでも知られ、元リクの人脈は起業・経営だけでなく政界や行政など幅広い分野に広がっていると報じられている。

メンバーの人物ページ

出典

  1. 【リクルートマフィア一覧】190名超を特集。日本経済を支える“元リク”たちの現在地(FastGrow) — https://www.fastgrow.jp/articles/recruit-mafia
  2. 平成のスタートアップは、リクルートから生まれてきた──マフィアのDNAを受け継ぐ、10名の起業家たち(前編)(FastGrow) — https://www.fastgrow.jp/articles/startup-recruit-fv
  3. 元リク人材(元リクルート人材[卒業生])の活躍とその強み(鈴木崇弘、Yahoo!ニュース エキスパート) — https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f9592fd9e70c5efc9f8c2aa7309cae78d27eb76f
  4. リクルートホールディングス(Wikipedia) — https://ja.wikipedia.org/wiki/リクルートホールディングス
  5. リクルートの「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」その魅力とは(GLOBIS学び放題×知見録) — https://globis.jp/article/332/
  6. リクルート新規事業「惜しい案」と「勝つ案」の差(東洋経済オンライン) — https://toyokeizai.net/articles/-/509761
  7. USEN宇野康秀・前社長インタビュー(完全収録)(東洋経済オンライン) — https://toyokeizai.net/articles/-/5536?display=b
  8. 藤田晋(Wikipedia) — https://ja.wikipedia.org/wiki/藤田晋
  9. https://ja.wikipedia.org/wiki/江副浩正
  10. https://ja.wikipedia.org/wiki/鎌田和彦
  11. https://irbank.net/E36122/officer?m=%E9%A0%88%E8%97%A4%E6%86%B2%E5%8F%B8
  12. https://sogyotecho.jp/interview-sudou/
  13. https://ja.wikipedia.org/wiki/井上高志_(実業家)
  14. https://lifull.com/en/company/executives/
  15. https://agenda-note.com/career/detail/id=1089
  16. https://ja.wikipedia.org/wiki/杉本哲哉
  17. https://ja.wikipedia.org/wiki/島田亨
  18. https://ja.wikipedia.org/wiki/宇野康秀
  19. https://corp.alphadrive.co.jp/member/yoichi-aso2/
  20. https://startup-db.com/officers/NaAl9XGTo2AYG2LK
  21. https://www.uzabase.com/jp/journal/210625-alphadrive-aso/
  22. https://ja.wikipedia.org/wiki/小笹芳央
  23. https://www.lmi.ne.jp/companydata/officers.html
  24. https://zigexn.co.jp/about/management_team/
  25. https://ja.wikipedia.org/wiki/平尾丈
  26. https://ja.wikipedia.org/wiki/村井満

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